社会問題が「他人事」にならない社会を僕は作りたい
はじめまして!廣瀬智之(24)と申します。
昨年大学を卒業し、「市民の力で変えていける社会」を体現するため、
Tomoshi Bito(ともしびと)という会社を2019年2月1日に立ち上げました。
今回事業を始めるにあたり、みなさまのお力をお借りしたく、自分の想いを記事にまとめました。
ぜひ最後まで読んで少しでもいいな!と思いましたら、お力を貸していただけないでしょうか?よろしくお願いします!
いきなりですが、僕にはとある夢があります。
それは「市民の力で変えていける社会」を作ること。
みんなで問題と向き合って、力を合わせて解決できる社会。
家族や友達だけじゃなくて、この時代に一緒に生きている「誰か」にも、みんなの優しさが届く社会になってほしいなと思っています。
「市民の力で変えていける社会を作る」と掲げるくらいですから、
何かしら社会問題がほっとかれているんじゃないの?どこかで他人事になっちゃってるんじゃないの?と思うところがあるということです。
そこで具体的に僕が解決したい問題が、国際的にも低いと言われている「日本の社会・政治参加意識」です。
実際のデータは後で紹介しますが、難しい話を抜きにしても日本では社会問題とか政治ってなんだか遠い存在に感じている人が多いように思います。
日本にも問題はたくさんあります。社会の問題を解決するには、政治やNPO、企業などの力も必要ですが、それらを動かす私たち一人ひとりの力が欠かせません。
Tomoshi Bitoを通じて、社会問題や政治と関わることが当たり前な社会を実現したいと考えています。
報道写真家志望から社会起業家志望へ
実は僕は大学4年になるまで、
ずっと報道写真家になりたいと考えていました。
カンボジアで知り合った子どもと
高校生の頃、開発途上国に関心を持った僕は、
大学生活を通して東南アジアやオセアニア、そしてアフリカの国々を旅してきました。
開発途上国の様々な問題を知る中で、「もっとこの問題を多くの人に伝えたい」と思うようになった僕は、
アルバイトで貯めたお金で一眼レフを買い、取材活動に取り組むようになりました。
取材したことはganasというメディアや、個人主催の写真展や講演会を通して発信していました。
私立高校での講演会
「大人になってもずっとジャーナリズムに携わりたい。」
そう考えていた自分に、ある転機が訪れました。
伝えるだけでは社会は変わらない…?
大学3年を修了した後、
僕は大学を休学し、大洋州の国々を取材していました。
その中で、「キリバス」という国に行ったことが、自分の考えを変える大きな転機になったのです。
満潮時に浸水するテピケニコーラ村の子どもたち
キリバスは南太平洋に浮かぶ小さな国で、
気候変動の影響により、早ければ30年後には沈んでしまうという予測も出ている国です。
約1カ月間の取材を終え、帰国したあと、
大阪や名古屋で写真展、講演会を開催しキリバスのことを発信していたのですが、
その中でふと、「一体今日本では、どれくらいの人が社会問題を自分事に捉え、解決したいと考えているんだろう?」という疑問が生まれました。
というのも、
自分の発信を受け取った人たちが、キリバスという縁もゆかりもない国の為に、生活スタイルを変えることがどうしても想像できなかったのです。
報道の役割は、今この社会で起きてることを世に伝えることです。その情報を元に行動する人がいて、初めて問題解決につながります。
でも一方で、その情報を受け取る人がいなければ、結果として意味のないものになってしまうのではないか?
そう感じた自分は日本の社会・政治意識を取り巻く状況を調べることにしました。
マラケイ島で一緒に過ごした家族
世界的に低い、日本の社会・政治参加意識
調べてみると、自分の疑問を確証づけるデータがたくさん出てきました。
例えば、選挙の投票率が低いのは皆さん既知の通りだと思います。
その他にも国際比較調査グループのISSPから以下のようなデータが出ています。
調査で指摘されているのは、日本の政治社会参加意識は「受動的」だということ。
デモを始めとする主体性を求められる行動になれば、参加する人の割合が著しく低下するという指摘です。
別の調査ではイギリス・韓国・日本の政治社会意識を比較しています。
国際的に比較した時に、日本の政治社会意識の低さを裏付けるデータはたくさんありました。
日本を取り巻く政治社会意識の状況を知ったとき、
自分がするべきことは、社会問題を発信することではなく、社会や政治に参加する人たちを増やすことだと思ったのです。
それ以降僕はジャーナリストを志すのではなく、社会起業家になるという道を歩み始めました。
事業を一緒に立ち上げた藤田一輝
社会を良くしたいという想いが集まるアプリ「Social Post」
ではどうやって問題を解決していくのか?
社会や政治の問題を自分事に捉え、能動的なアクションを起こせる人を増やすためのソリューションとして考えたのが、ニュースプラットフォーム「Social Post」です。
Social Postは、 社会を良くしたい、この問題を解決したいといった変えたい未来がある人が、社会的な情報をポスト(投稿)しあえるプラットフォーム型のニュースメディアです。
ポスト数を元に算出された注目記事はカテゴリー分けされ、ユーザー全員に届くようになっています。
「変えたい未来のある人」へ、厳選された有益な情報とともにアクションを起こすコミュニティを届けることがこのアプリの狙いです。
「社会・政治への参加意識が低い」
この問題を解決するために、どのような方法がいいのか。
このアイデアにたどり着くまでに本当に長い時間をかけました。
社会・政治参加というと、どうしても「無関心層をどう動かすか」に目がいきがちです。
色んな人の話を聞く中で、僕が感じたこと。
それは日本人は社会問題に「無関心」なのか?という疑問です。
日常的に社会的な行動を起こす人は少ないかもしれないし、
政治の話をする人も稀かもしれない。
でも表面には見えないだけで、
誰しもこの社会にもやもやすることってあるんじゃないかなと思うんです。
ある人にとってそれは、気候変動やごみ問題など環境にまつわることかもしれない。
また別の人にとっては、性犯罪やセクハラなどジェンダーにまつわることかもしれない。
分野は違えど、生きていればもやっとすることや、
もっとこうなればいいのにと思うことって普通にあるんじゃないかなと思います。
だとすればここで解決するべきは「意識はある」のに、それが「行動」につながっていないということではないでしょうか?
行動するには、問題の原因や動向、そして自分のできることを「知る」必要があります。
そして同じ社会を良くしたいという意思を持った人たちの仲間も必要です。
社会問題というと「意識が高い」と揶揄されたりすることもあります。
途方もない高い壁に挑もうとすると、心が折れそうになることもあるでしょう。
そういった時に、心の灯火を絶やさずに意思を持ち続けるのに必要なのは
同じ想いを持った同志だと思います。
社会課題に特化した情報と仲間が集まるプラットフォームがあれば、「意識はあるのに行動できない」という社会状況を変えられるのではないか?
そんな思いからこのアプリを始めました。
社会課題の未認知をなくすアプリ「Social Post」
Social Postはリリースしてからもうまもなく5カ月が経過します。
今では約1万人の方にダウンロードをしていただけるアプリとなりました。
今後もより多くの人にアプリを届ける一心で、チーム一同日々仕事に励んでいます。
まだまだ 「市民の力で変えていける社会」を体現するには程遠いところに位置しています。
しかしいつかこのアプリのユーザーが日本の10%、15%を占めるようになれば、
社会の空気感をまるっと変えて、「社会問題が他人事にならない社会をつくる」というビジョンが実現できると信じています。
社会問題に関心のあるみなさん。
ぜひ一緒にこのアプリを作っていっていただければ嬉しいです。
どうぞよろしくお願いいたします。
アプリダウンロードはこちら▼
廣瀬 智之(ひろせ ともゆき)
社会問題の解決を他人任せにしない世界へ。#新卒で社会起業家 に挑戦中。元開発メディアganas記者。「日本の社会・政治参加意識を高めるメディア事業」立ち上げ中です。
私立・公立高校やイベントで講演の依頼をいただいています。
これまでの取材写真や動画を用いて、社会問題、国際理解の講演を承っています。
講演依頼はこちらから
tomoyukihirose1234@gmail.com